うつ病になりやすい遺伝子を持つ人が発症を予防する方法

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運動の効果と言うのは大変たくさんあります。

 

健康のためや美容のために運動をする人が多いと思いますが、

運動は副作用が少ないこともスバラシイ点だと思います。

 

運動に似た用語に「身体活動量」という考え方があります。

当ブログでも何度も取り上げています。

簡単に言うと、一日にどれだけ動いたの?という量のことです。

運動に加え、家事や通勤、仕事、趣味などで身体を動かしている全ての量のことを言います。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

歩数は活動量の指標にできるのか?

 

運動や身体活動の効果で初めに思い浮かぶのが「生活習慣病の予防」です。

しかし、海外では運動や身体活動の効果としてまず挙げられるのが「うつ病(抑うつ・不安)の予防」なのです。

 

実は運動の効果として今最も注目されているのが「うつ病予防」。

 

うつ病の予防に効果があるという研究はたくさんあるのですが、

この記事で紹介するのは、うつ病になりやすい人でも運動の効果があるの?

という事を調べた研究です。

 

遺伝的なリスクが高くても運動でうつ病が予防できるか

 

うつ病にもいろいろな病気と同様に、遺伝的に「なりやすい人」と「なりやすくない人」がいます。

家系に糖尿病の人が多ければ糖尿病になりやすいし、家系にガンに罹患した人が多ければ自分もガンのリスクは高いのです。

同様に、うつ病でも遺伝的要因がある程度関わっているようです。

 

もちろん一つの遺伝子でうつ病になりやすいかなりにくいかが決まるわけではありません。

多数の遺伝子の要因によって、うつ病になりやすい人がいるようです。

 

身体活動によってうつ病の発症が予防できるのかどうかは、遺伝的なうつのなりやすさによって変わるのでしょうか。

 

7968人のヨーロッパ人の遺伝子データが分析され、身体活動量とうつの発症について2年間追跡されました。

 

研究ではうつになりやすい遺伝子を持つ人を3群に分けています。

 

低リスク群、中リスク群、高リスク群です。

 

それぞれの群で2年間にうつ病を発症したのは、

低リスク群で8.7%、

中リスク群で9.1%、

高リスク群で12.7%でした。

やっぱり高リスクだとうつ病を発症しやすいことが分かります。

 

では、身体活動量との関係はどうだったのでしょうか。

各群での身体活動量が多い人では、うつ病の発症割合は次のようになりました。

 

低リスク群では5.6

中リスク群では6.5

高リスク群では8.1%

になりました。

 

遺伝子的なリスクが高い群でも、身体活動量が多いと発症割合が下がることが明らかになりました。

 

このことは、身体活動量を増やすことは遺伝的要因に関わらずうつ病の発症予防に効果があるという事を示しています。

 

つまり、身体活動を増やして損はないという事ですね。

 

さて、運動しましょう♪(しない)

 

引用元

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/da.22967

 



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