運動運動運動運動ウンドウウンドウUNDO・・・・・。
はぁ・・・・。
運動をせなあかんのはわかってる。
だけど、運動をする時間がないのが現代人。
そんな現代人にマッチした?考え方が身体活動量です。
運動とは違う「活動量」
活動量と言うのは字の通り、どれだけ動いたかです。
一緒やないか!!!
ですよね。
すみません。
実は、似ているけど少し違います。
活動量は「エネルギー消費をしている全ての動いた量」のことです。
運動以外に、仕事、家事、趣味など全部含めます。
「朝から晩まで仕事して、帰ったらご飯作って子どもをお風呂に入いれて子どもと少し遊んでその後洗濯して・・・休みの日も朝から掃除機かけて買い物に行って子どもを公園に連れてって・・・・運動する時間なんかあるかボケ!あーあ、どうせアタシは早死にや早死に。何のために生きてるんやろ。親なんて退職してからジムとか行きやがって。孫の顔みせろみせろって。暇かよ。こっちは仕事してんねん。よっぽど親の方が長生きやわ。ほんま腹立つわぁ。」
というアナタ。
おめでとうございます。
その活動、全て「活動量」に含みます。
きっと長生きしますよ。
活動量に関する研究では「座っている時間」が長いと良くない(死亡率が上がる)と言われています。
じゃあどれだけ動けばいいのか・・。
厚労省の発表では、1日10000歩以上。
いやいやいやちょっと待て!
活動量って全ての活動の量やろ?
料理や洗濯も含めるんやろ?
料理や洗濯って歩かへんけど、結構しんどいやんけ。
ということで、この記事の本題です。
「歩数」は活動量の指標として使えるの??
「活動量」の求め方は決まっています。
「活動強度」×「活動時間」です。
よく使われる活動強度の指標はMETsと言う単位です。
1METsを座っている状態として、各活動がその何倍の強度(エネルギー消費量)があるかを表すものです。
立って止まっていたら2METs。歩いていたら3-4METsです。
例えば、1時間ほとんど歩かずに料理をしていた場合、
2METs×60分=120METs・分が活動量になります。
厚労省は1週間に26METs・時の活動量が必要と言っています。
活動量を表すときは活動強度×時間で必ず表します。
METsはカロリーや酸素摂取量に換算できます。
消費カロリー(kcal)=1.05×体重×METs×時間
酸素摂取量(㎖)=3.5×体重×METs×分
です。
カロリーも酸素摂取量も活動強度と時間が入っているので、「活動量」の指標として使うことができます。
では歩数は・・?
ただの歩いた数やないか。
そうです。
でも「活動量」の指標として使えます。
ただ、条件付きです。
実は、「歩行」の活動強度は歩行速度に依存しています。
簡単に言うと、早く歩くと活動強度が強いということです。
一般的な歩行速度は時速3-4㎞です。
歩数を活動量の指標とする時は、この一般的な歩行速度で歩くことが前提になります。
活動強度=歩行速度
です。
すると、歩くときの活動量は、
歩行速度×歩行時間になります。
速度×時間=距離です(小学校でやったやつ)。
ということは、歩くときの活動量は「歩行距離」で表すことになります。
歩行距離と言うのは、
「歩数」×「歩幅」で決まります。
歩幅は身長に比例しますが、一人ひとりでは一定です。
ということは・・・
「歩数」が「歩行距離」を決める。
ということは・・・
「歩行距離」=「歩くときの活動量」なので、歩数が活動量の指標として使えるのです。
やったー!!!
・・・・何かおかしくない???
おかしいですよね。
例えば、歩幅が50㎝のAさんと歩幅が80㎝のBさんを比べると・・。
二人とも1000歩歩いたとします。
歩数で計算したらAさんとBさんの活動量は同じ。
しかし、歩行距離で計算すると・・
Aさんは500m、Bさんは800mです。
歩行での活動量の指標は「距離」だったはず。
Bさんの方がだいぶ活動量は多くなります。
えっ・・・・。
意味わからへん。
実際の活動量はどっちが多いのでしょうか?
エネルギー消費量で考えてみると・・・
AさんとBさん、歩幅が違うということは、身長はBさんの方が高いと思われます。
身長が高いということは、体重が重い。
同じ歩数の時、Bさんの方がエネルギー消費量が多いと考えられます。
METsで考えてみると・・・
身長がBさんの方が高いということは、Bさんの方が歩行速度が速い。
歩行速度が高い方が活動強度(METs)が高い。
同じ歩数の時、活動量はBさんの方が高くなります。
同じ歩行距離で考えると、Aさんの方が同じ距離に達するまで時間がかかるので、
AさんとBさんの活動量は同じに(近く)なります。
例えば800mを歩くとき、Aさんは1600歩、Bさんは1000歩です。
歩数ではだいぶ差がでてしまいます・・・。
歩数は活動量の指標になるのかならないのか。
結局、次のようなことが言えると思います。
Aさんが「昨日より今日たくさん歩いた!」
と言うように、「自分の中での活動量の指標」にはできると思います。
歩行速度や歩幅は個人であればほぼ一定だからです。
ただAさんが、
「私は今日は1600歩歩いたから、1000歩しか歩いていないBさんよりも活動した!」
と、活動量の指標として他人と比べることは難しいでしょう。
活動量の指標として他人と比べる場合は、「歩行距離」の方が適しています。
最後に・・・
厚生労働省が発表している1日10000歩は何なんだ!
人によって違うなら意味ないやん!
実は、この厚労省の値は、体重60㎏、時速4㎞の歩行速度、歩幅70㎝で計算されています。
大体日本人の平均的な値ですね。
この平均から大幅にずれている人は、歩数を活動量の基準にするのはやめた方が良いかもしれません。
また、一人で歩けない人、歩行器や押し車を使っている人も歩数は基準にはできません。
身体活動量(活動強度×活動時間)が簡単に測定できるようになった今、
歩数よりも身体活動量を測定して健康管理に役立てる方が良いですね。
洗濯や掃除、料理、子どもとの遊びなどもちゃんと計算に入れてもらえますよ。
活動量計はたくさん市販されています。
ほとんどがカロリーで算出されます。
今は、時計型もたくさん。
こちらも歩数は測れるけど活動量はカロリーで計算。
脈拍が測れるものも多く、運動習慣のある人向け。