運動が先か、体重が先か

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運動をすると痩せるし、運動をしないと太ります。

痩せ始めると、さらに運動を続けられるし、

太ってくると、運動をするのが辛くなってさらに運動をしなくなる。

 

あれ???

 

運動が先?

体重が先??

 

この卵が先かニワトリが先か論争のようなテーマを調べた論文がありました。

 

運動が先か体重が先か

 

ノルウェーの研究者たちによって行われたこの研究。

1974年から2016年までのデータを使ってます。

 

長い!!!

 

私が生まれるより前から・・・・!

 

その研究期間内に3回以上、身体活動量とBMIを調べた人が対象です。

対象者は10779人。

 

スバらしいね。

 

対象者数56人のデータがRejectされたばかりの私。

大腸菌とゾウほどのスケールの違いを感じます。

 

さてデータの解析は次のように行われました。

 

3つのデータ測定時期を、古い順にT1、T2、T3とします。

 

T1からT2にかけての身体活動量の変化が、

T2からT3にかけてのBMIの変化に影響するかどうか。

を調べます。

 

次に、その逆で、

T1からT2にかけてのBMIの変化が、

T2からT3にかけての身体活動量の変化に与える影響も調べます。

 

これによって、運動が先か体重が先か論争に決着をつけようというものです。

(著者の意図は、論争の勝敗を決めることではありません)

 

ここで身体活動量は、

「余暇時間活動量」を使っています。

 

やっぱり今の主流(流行り?)は余暇時間活動量なのね。

余暇時間活動量については下の記事を参照ください。

うつの予防には活動的な週末を

 

さて、今回紹介している研究の結果はというと、

 

身体活動量→BMIには関係がありませんでした。

 

ということは、余暇時間活動量が増えたから体重が減るということはなさそう。

と結論付けられます。

 

では、体重→身体活動量はというと、

こちらは関係がありました。

 

体重の増えた人は、そうでない人と比べて、

身体活動量が少ないまま推移する割合(オッズ比)が、1.17倍

身体活動量が減る割合が、1.16倍でした。

 

なんと!!!

 

運動が先か体重が先か論争は、

体重が先という結果!!

 

体重が重くなると、動きたくなくなる。

しかもそれが余暇時間活動量なのです。

 

余暇時間を活動的に過ごさなくなるということです。

 

あぁ・・火を見るよりも明らかな悪循環。

 

将来のことを考えたら、

今から意識的に運動や栄養に気を付けて体重をコントロールしておくことが良いのかもしれません。

 

さて、私も今活動量を増やしています。

自転車で駅まで行くところを週に数回徒歩で行っています。

 

体重は変わりません。

だって、夜にチョコレート我慢できないんやもん。

 

論文の引用元

Sagelv, E.H., Ekelund, U., Hopstock, L.A. et al. The bidirectional associations between leisure time physical activity change and body mass index gain. The Tromsø Study 1974–2016. Int J Obes (2021). https://doi.org/10.1038/s41366-021-00853-y

https://doi.org/10.1038/s41366-021-00853-y

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