ラグビーワールドカップが終わりました。
とても面白かったですね。
日本代表もカッコよかったし、優勝した南アフリカ代表の素晴らしかった。
しかし、ラグビーはあんな巨大な人たちが全速力でぶつかるのだから、本当に恐ろしい・・。
ラグビーやアメリカンフットボールは究極のコンタクトスポーツだと思います。
ぶつかり合いのあるスポーツという事ですね。
この度、コンタクトスポーツと病気の関係についての論文がThe New England Journal of Medicineに発表されましたので紹介します。
コンタクトスポーツは脳損傷による死亡率をあげる?
この研究で取り上げているコンタクトスポーツはサッカーです。
7676人のサッカー経験者と23028人のサッカー非経験者のデータが調べられました。サッカー経験者と非経験者の性別、年齢などはマッチングされています。
平均18年間のデータが調べられ、
1180人のサッカー経験者と3807人の非経験者が死亡していました。
では、死亡原因とサッカー経験の関係はどうなんでしょうか。
まず、心血管疾患による死亡。
サッカー経験者は、ハザード比が0.8.
つまり、非経験者に比べてサッカー経験者は20%も心血管疾患による死亡がすくないということです。
やっぱり運動習慣って大事なんですね。
では、肺がんは・・・
サッカー経験者が0.53倍。
サッカーってスバラシイ。
しかし・・・
神経変性疾患に関連する死亡は・・
サッカー経験者がそうでない人に比べて3.45倍。
ヘディングやプレイヤー同士のコンタクトが原因なんでしょうか。
神経変性疾患(脳や末梢神経の病気)はサッカー経験者の方が多いのです。
神経変性疾患の発症でも、サッカー選手は、
アルツハイマー病は5.07倍
パーキンソン病は2.15倍
認知症に関連する薬を処方されるのは4.9倍
なんともサッカー経験者はとことん神経変性疾患になりやす事が分かりました。
そこで、フィールドプレーヤーとゴールキーパーでの違いも検証されました。
その結果、
ゴールキーパーとフィールドプレーヤーでは、神経変性疾患に関連した死亡率は有意な差がありませんでした。
しかし、ゴールキーパーの方が認知症に関連する薬を処方される割合が0.41倍と少なくなることが分かりました。
やっぱりコンタクトスポーツは、神経系へのダメージを与えるのかもしれませんね。
ゴールキーパーもプレーヤーとのコンタクトは多々あるので、死亡率は変わりませんでした。
でもヘディングが少ない分、認知症の発症は少ないのかもしれませんね。
ラグビーをはじめコンタクトスポーツというのは命がけだということがわかりました。
我が家では毎日のように妻に怒られ、コンタクトスポーツのような状況。
神経変性疾患に気をつけます。
引用元はAbstructのみ読めます。