最近足がむくむんです。
きっと血液の流れが悪いんですね。
座ってパソコン業務をする時間が長いから。
座って会議をする時間が長いから。
会議が長いから。
会議が・・・・。
“sedentary time”といって「座っている時間」が近年話題となっています。
座っている時間が長いことは、生活習慣病の発症やうつ病、認知症の発症と関連していると言われています。
運動も大事ですけど、そもそも座っている時間を減らすことが大切です。
でも・・・仕事は座ってやらなあかんしなぁ・・・・
一日のうちで仕事に費やす時間はだいたい8時間から10時間でしょうか。
車で通勤している人はさらに座っている時間は長くなりますね。
寝る時間が6時間、ご飯を食べる時間が3食で2時間とすると、残りは4-6時間になります。
その時間をできるだけ立って過ごす・・・
できるか!!
やすませろや!!!
じゃあ、座る時間なんか減らせへんやないか!!!
となりますよね。
私もそう思います。
しかし・・・だれが決めたのでしょう。
仕事は座ってやらなくてはいけないと。
そうです。パソコン業務も会議も立ってやれば良いんです。
そうしたら座っている時間を効率的に減らせると思いませんか?
きっと立って会議をしたら、会議もすぐ終わりそうだし。
何なら、運動しながら仕事したらいいんと違いますか??
自転車こぎながらとか、トレッドミル(ルームランナー)で歩きながらとか・・・。
でもでも・・・立ったり運動しながらだと仕事の効率が悪くなりそう・・・。
そうですね。。
ということで、立ったり運動したりしながらだと作業効率や業績に影響が出るかどうかを調べた研究がありましたので紹介します。
立って仕事をすると効率が悪くなるのか??
研究はカナダのウエスタンオンタリオ大学の方たちが行いました。
システマティックレビューという手法の研究です。
たくさんの論文を系統的にまとめて再評価する方法です。
2018年1月までに発行された論文を9つのデータベースで検索し、63論文が抽出されました。
この研究では、立って仕事をする時と運動しながら仕事をする時の仕事の生産性と業務効率がどうなるかを調べています。
仕事の生産性は、タイピング、マウス操作、各業務に関連する課題、欠勤数などが指標として定義されました。
業務効率は、記憶力、読解力、数学、管理能力、心理学的要因などが指標として定義されました。
座って行う時と比べて、それらの指標が悪くなるのかどうかを検証しています。
その結果・・・
立って仕事をした時、座って仕事をする時と比べると・・・
生産性、業務効率ともに変わりはありませんでした。
つまり、立って仕事をしても仕事の効率は悪くならないということがわかりました。
健康という点から考えると、座っているよりも立っている時間をできるだけ長くとることが重要になります。
業務効率が変わらないのであれば、立って仕事をした方が利益が大きいということになります。
私の研究室でも立って仕事をする環境を作ろうかな。
では、運動しながら仕事をするのはどうだったのでしょうか。
結果・・・
さすがにそれは座って行うよりも仕事の効率が悪くなったそうです。
多くの論文をまとめた論文なので詳細の理由まではわかりませんが、
何となくわかりますよね・・。
動きながら正確にタイピングできるか!
マウスも動かしにくいわ!!
汗もかくし・・。
ということで仕事中もなるべく座る時間を減らしましょう。
座ってやってる仕事を立ってやっても業務効率や生産性は変わりませんよ!ということがわかった素晴らしい論文でした。
また立って仕事ができる環境が整ったらこのブログで報告します。
今のところは、椅子をバランスボールに変えてせめて体幹だけでも使うようにしています。
おススメですよ。
今日の論文はApplied Ergonomicsという雑誌から。
雑誌のインパクトファクターは2.8とそんなに高くありませんが、論文の内容が面白かったので掲載しました。
Abstractのみ見れます。