交代勤務(日勤・夜勤)と睡眠そして血圧の関係

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秋風の中、働き方改革が叫ばれる今日この頃

皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

 

私の職場でも働き方改革と言う名のもと、いろいろなことが迷走しており余計に業務が増えている次第です。

まぁ中小企業や団体はどこも同じような感じかもしれません。

 

さて流行りの働き方改革などに伴い、コンビニやスーパーなどが365日営業や24時間営業から手を引き始めました。

これは良いことだと思います。

 

しかし世の中にはどうしても365日、24時間稼働し続けなければいけないことがあります。

 

そうです。

 

インフラ、警察、消防、医療、福祉など私たちの生活の下支えをして頂いている方たちです。

 

私も医療に携わる身。医師や看護師、検査技師などどうしても24時間営業をしなければいけない方たちの苦労はとても良くわかります。

 

そんな人たちはもちろんずっと働き続けているわけではなく、

交代勤務が基本かと思います。

 

例えば、2交代制(日勤と夜勤)や3交代制(日勤、準夜勤、夜勤)などのシフトワークによって成り立っていることが多いと思います。

 

そのような交代勤務(シフトワーク)が、健康に悪影響があることは以前から指摘されてきました。

医師や看護師のように人の健康を守る人たちが実は一番不健康だったりするのです。

 

さてやっと今日の本題です。

そんなシフトワークに関する研究に新しい知見が出ましたので紹介します。

 

交代勤務(シフトワーク)と睡眠そして血圧の関係

 

研究はイギリスで行われました。

5年間追跡した9200人のデータを

交代勤務者か交代勤務でないか、

睡眠時間はどれくらいか

好みが朝型夜型かどちらでもないか

が分析されました。

 

また血圧のデータとして、

追跡機関の5年間で新たな降圧薬が処方されるかどうかが調べられました。

 

睡眠時間は、6時間以下を短い人、9時間以上を長い人、7-8時間が普通の人と定義されました。

 

対象者の平均年齢は55歳、57%が女性、98%が白人でした。

 

研究の結果は次の通りです。

 

まず、対象者の73%が睡眠時間が普通(7-8時間)で、

65%が朝型でも夜型でもない人でした。

 

これを見るとやっぱり日本人って寝てないんですね。

私は6時間寝れたら良い方だ。

ブログを更新する暇があったら早く寝なさいと言われそう。

 

研究に戻ります。

対象者のうち交代勤務者は8%であり、

5年間で新たな降圧薬が処方された人は6.5%でした。

 

さて、交代勤務と睡眠時間および血圧の関係はどうだったのでしょうか。

 

その結果、

交代勤務者でかつ睡眠時間が短い人は、

交代勤務じゃない人に比べて2.1倍降圧薬の処方が多いという結果でした。

 

睡眠時間が普通の人、長い人は交代勤務であっても交代勤務じゃない人と比べて降圧薬の処方が多いという事はありませんでした。

 

さらに、朝型、夜型などの好みは降圧薬の処方とは関係ありませんでした。

 

今までの研究では、「交代勤務」であることが健康への影響が大きいとされてきました。

(もちろん、そうでないという結果を示した研究もあります)

 

この研究では、交代勤務でかつ睡眠時間が短いと血圧を上げる可能性があることが分かりました。

 

交代勤務では睡眠時間は短くなりがちなのかもしれません。

日勤をして夜勤をして休みでまた日勤みたいな勤務ではなかなかリズムも作れないというもの。

 

この研究結果を良いように解釈すると、交代勤務であっても睡眠時間をしっかり確保することで健康への悪影響を減らすことができるかもしれないと言えます。

 

何にせよ、交代勤務で働いている方、いつもありがとうございます。

何卒ご自愛くださいませ。

 

引用元(全文読めます)

Riegel, Barbara, et al. “Shift Workers Have Higher Blood Pressure Medicine Use, But Only When They Are Short Sleepers: A Longitudinal UK Biobank Study.” Journal of the American Heart Association 8.20 (2019): e013269.

 

ぜひ自宅でヨガでもやって少しでも健康になってください。

この動画レッスンはおススメです。

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