腕立て伏せがたくさんできる人は心臓病にならない?

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腕立て伏せは何回出来ますか?

 

この前、職場で40前後の先生が肋木で懸垂を披露していました。

 

うへぇ~。すごいなぁ。

私が「懸垂なんて1回もできません」

というと、

他の40歳代の先生が「1回くらいはできるでしょ!!」と。

 

えっ・・・・。

懸垂ってそんなにスタンダードにできるものなの??

 

私、まだ30代なんやけど・・。

 

っていうか、生まれて30数年、1回も懸垂何てできたことないわ。。

 

しかし、そんな私も腕立て伏せなら何回かはできますよ!!

 

なぜ、急に腕立て伏せの話かと言いますと、

腕立て伏せの回数と心臓病の関係を調べた論文が発表されたからです。

「握力と健康の関係」は、よく論文になっていますよね。

このブログでも取り上げています。

握力が弱い人は病気のデパートになる

しかし・・・!!

As our knowledge(私の知る限り), ←さっき学会抄録を書いてて使った表現。

腕立て伏せに脚光を浴びさせたマニアックな研究は知りません。

 

では腕立て伏せの研究、紹介します。

 

研究はアメリカで行われました。

 

掲載誌はJAMA(Journal of the America Medical Association)

超一流誌です。

 

2000年から2008年に18歳以上の男性消防士1562人の腕立て伏せのデータと、

10年以内に心臓病を発症したかどうかを調べて解析しています。

 

腕立て伏せは、

10回以下のカテゴリー1

11から20回のカテゴリー2

21から30回のカテゴリー3

31から40回のカテゴリー4

41回以上のカテゴリー5

に分けています。

 

私はカテゴリー2だな。

腕立て伏せしんどいもん。

カテゴリー2

ハリケーンなら、ごみ箱が倒れる程度ですね。



腕立て伏せのやり方は・・・。

メトロノームを毎分80に合わせて、そのリズムでプッシュアップをするらしい。

3回以上メトロノームの音に合わなかったり、続けられなくなった場合終了です。

 

えっ・・・・。

 

実際にやってみてください。

 

そんな早くできるか!!!

 

私カテゴリー1やないか。

ハリケーンならそよ風です。

 

 

 

 

研究では実際に1104人のデータが使われました。

 

その中で37人が心臓病になりました。

この研究で言う心臓病とは、

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)、心不全、心臓突然死です。

 

 

腕立て伏せと心臓病の関係は・・・

 

綺麗に腕立て伏せの回数が多い方が心臓病の発症が少ないという結果になりました。

 

例えば、

カテゴリー1の場合、

1年間に10万人当たり、1757人が心臓病になります。

カテゴリー2では、625人

カテゴリー3では、288人

カテゴリー4では、433人

カテゴリー5では、79人

 

腕立て伏せが41回以上できる人は、10回以下の人に比べて、

心臓病を発症する割合は20分の1以下だったのです。

 

 

年齢やBMIで調整すると、若干この関係は弱くなりますが、

それでも腕立て伏せが多い方が心臓病になりにくい。

 

 

握力などが簡単な健康を示す指標として使われていますが、

腕立て伏せの回数もコストのかからない簡単な指標として使えそうです。

 

 

それでは、皆さん Let’s プッシュ アップ!!!

 

 

しんどい・・・。

 

 

引用元(全文読めます)

Yang J, Christophi CA, Farioli A, et al. Association Between Push-up Exercise Capacity and Future Cardiovascular Events Among Active Adult Men. JAMA Netw Open. 2019;2(2):e188341. doi:10.1001/jamanetworkopen.2018.8341

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