身体活動量の測り方

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このブログでも度々取り上げている身体活動量。

 

1日のうちでどれだけ動くかということ。

 

「運動不足は良くない」と言われておりますが、

活動をすればするほど、健康には良い効果がたくさんあります。

身体活動量とは何かについてはこちらを読んでみてください。

 

歩数は活動量の指標にできるのか?

 

身体活動量の効果についてはこちら。

 

身体活動量に関する記事一覧

 

さて、身体活動量はどうやって測るのでしょうか?

いろんな方法があって、それぞれにメリットとデメリットがあります。

 

大きく分けて4種類を紹介します。

 

1.活動量計、歩数計

もっとも良く使われているのは、活動量計だと思います。

腕や腰に身につけて測定します。

今はスマートフォンにもアプリが入っていることも多い。

基本的には、加速度を測定してそれを活動量として計算しています。

古い「万歩計」と呼ばれるものは上下方向の加速度しか測れませんが、

今どきの活動量計やスマホアプリは3軸加速度計が入ってます。

3軸はXYZそれぞれの方向、つまり3次元ってことです。

加速度とは、単位時間当たりの速度の変化率のことです。

だから、活動量計は速度の緩急が多いと活動量を高く計算します。

そのため速度変化が小さい階段などは、実際よりも少なく見積もられることがあります。

 

活動量をどのように表すかも様々ですが、

一般用の多くの活動量計は、消費カロリーで活動量を表しています。

歩数と消費カロリーが表示されるものが多いです。

 

その他、心拍数を測定できるものも最近は多いです。

運動すると心拍数が増えるので、それを活動量の指標にしています。

心拍数を指標にするのは、日常的な運動習慣がある人の方が良いと思います。

緊張したりしても心拍数は少し増えるので、

小さな活動強度(家事など)では、心拍数の上がり方が活動なのか緊張なのかわからないからです。

座ってバリバリおやつを食べながらホラー映画を見ていて、

怖い場面で心拍数が上がると、「活動」と判定されてしまう・・ということです。

 

「私は運動してへんけど、ホラー映画毎日見てるから健康的やわ!」

・・・・そんなことはありません。

 

医療用の活動量計には活動強度(METs)×時間で活動量を計算しているものもあります。

日本では、オムロンスズケンのものが多く使われています。

 

国際的に研究で最も使われているのは、

ActiGraphというものです。

加速度センサーが精密であり、睡眠の研究などにも多く使われています。

 

活動量を測定するアプリはこんなのがあります。
歩数計 – カロリーカウンター

 

2.GPS

 

GPSは自分の移動速度と移動距離によって活動量を算出します。

自転車での活動量の測定に向いてます。

この写真のやつは、POLAR社 活動量計+6LEDリスト型心拍計・GPS搭載 M600というもので、

GPSによって今いる場所を測定して計算します。

この機械は心拍数も測れるので、いろんな指標で活動量や活動強度を測ることができます。

GPSを測定して活動量を記録するのは、上に紹介したPolar社の他にもたくさん出ています。

GPSを利用した方法のメリットは、ランニングや自転車など、

ある程度の移動する運動に取り組んでいる人には向いています。

特に、自転車は活動量計では正確には測定できません。

「座って作業している」と同程度の記録になります。

実際は、自転車はかなりの活動強度があるので、「移動距離」で記録するのが良いと思います。

 

アンドロイドアプリもあります。

 

3.質問紙・アンケート

 

質問紙やアンケートは、質問に沿って自分でどのくらい活動をしているかを答えるものです。

 

「あなたは過去一週間で1日当たり移動のためにどのくらいの時間歩きましたか?」

というような質問です。

 

おおざっぱ。

 

細かな活動強度を測定するのには不向きですが、1週間を通した活動量などは結構正確に測ることができます。

しかし、少し多めに見積もられる傾向にありそうです。

私はIPAQ(国際身体活動量質問紙)というものを現場で使ったりしていますが、

1日のうち20時間くらい活動していると計算される人も。

 

あんた動きすぎや!!

働きすぎや日本人!!

 

・・・良く考えたら、睡眠4時間で残りは活動なんて明らかにおかしいですよね・・・。

 

ただ、大人数の活動量を一度に調べたいときは質問紙はとても使いやすい。

健康管理と言うよりは、研究向きのツールということになります。

 

もちろん、デメリットは質問に答えられない人の活動量が調べられないこと、

少し多めに見積もられることです。

 

4.観察・行動記録

 

人の行動をずっと観察する。

または自分の行動をずっと記録する。

 

実はこれが一番正確です。ずっと観察して、または自分の行動をずっと記録するのです。

そして活動の時間と内容から消費カロリーなどを計算します。

 

最も正確なのに、なかなか使われない。

なぜでしょうか??

 

トイレに行った→記録。料理をした→記録。買い物に歩いていった→記録。

スーパーで30分買い物をした→記録。その後友達と会って1時間立ち話をした→記録・・・・。

 

めんどくさいわ!!!

 

そういうことです。

 

そもそも観察されている、記録されているという状態では動く気がなくなってしまいそうですね。

 

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