超低カロリー食によるうつ病への効果

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超低カロリー食とは

 

超低カロリーの食生活。

その響きだけで気が滅入りそう。

ですが、いろんな効果があるらしい。

 

もちろん体重減少などの身体的な効果があります。

それに加えて、うつ病の予防などの精神的な効果もあるんじゃないか・・?

と言われています。

 

超低カロリー食がうつや不安の予防に効果があるかどうかを調べた研究を紹介します。

 

研究の内容に入る前に・・・

超低カロリー食とは、1日に800kcal未満の食事です。

マクドのチーズバーガーは300kcalです。

サイゼリアのミラノ風ドリアは550kcalです。

吉野家の牛丼は670kcalです。

 

超低カロリー食。

1日にチーズバーガーとミラノ風ドリアを食べたら終わり。

吉野家の牛丼に豚汁をセットしたら終わり。

1日にそれだけしか食べれないなんて・・・。

悲しい。

 

ちなみにアイスのピノ(森永)は1粒が31kcalなので、

超低カロリー食でも25粒程度食べられます。

4箱と1粒です。

よかったですね。

 

超低カロリー食。絶対やりたくない。(私は)

でも、身体的な効果以外にも精神的な効果があるのかもしれません。

 

メタアナリシスによる研究

今日紹介する研究は、メタアナリシスという手法を使っています。

それは様々な研究をまとめてもう一度結果を計算しなおすという方法です。

研究には反論がつきもので、

不安やうつ病の改善と超低カロリー食が関係しているという研究もあれば、

関係していないという研究もあります。

それらの研究データを合わせて、結局どうなの?ということを

統計学的に調べる手法がメタアナリシスです。

簡単に説明しましたけど、とても大変な研究です。

ただ、メタアナリシスで得たデータは、エビデンスレベルが最も高いデータとして扱われます。

明らかな「根拠」として使えるわけです。

 

「何その話。根拠あるの?」って言われた時に、

メタアナリシスで明らかになっています(へへん!どやっ!!)」

と答えたら、ぐうの音も出ないというわけです。

 

ちなみに、

「あの人なぁ、実は○○さんと浮気してるらしいで。かなわんなぁ。(へっへっへっ)」

っていう噂話や、人の悪口は最もエビデンスレベルの低い話(根拠のない話)なので、

気にしないようにしましょう。

そういう話の方がもっともらしく伝わるのですが。

 

超低カロリー食はうつの改善に効果があるか



さてそろそろ研究の内容です。

メタアナリシスの研究結果は、正直わかりやすいです。

効果があるのか、ないのかのどちらかだからです。

 

この研究では、

9個の研究がメタアナリシスとして解析されています。

同時に11個の研究がシステマティックレビューとして解析され、結果の説明に華を添えています。

 

解析された内容は、

超低カロリー食をする前と後で、うつ状態および不安が改善するかどうかです。

同時に行動療法を受けているかどうか、超低カロリー食の期間、低強度の運動の有無、体重減少の量についても解析をしています。

 

結果はどうでしょうか。

 

超低カロリー食によって、うつ状態は改善しました。

しかし、それには条件がありました。

行動療法を受けている場合、

低強度の運動をしている場合、

8-16週間の超低カロリー食を続けている場合、

そして体重が14㎏以上減少した場合

です。

上記の条件で、超低カロリー食はうつの改善に効果的でした。

 

ちなみに不安の改善には効果がありませんでした。

 

胎児が男の子だと産後うつになりやすい

という記事でも言いましたが、

うつには炎症が関わっています。

 

炎症は過食や肥満によって増加します。

 

これは私の意見ですが、

今回の研究結果は、超低カロリー食によって体重減少などが起こり、

炎症が減ったことが関わっていそうな気がします。

 

だって、14㎏も減ったらだいぶ生活変わるよね。

 

この研究はカナダで行われています。

日本では若い人と高齢者は肥満よりもやせの方が問題になっています。

(30-60歳代の中高年では肥満の方が問題です)

 

痩せている人が超低カロリー食をすると、

悪い影響の方が大きいので、気をつけてください。

 

ちなみに英語のdiet(ダイエット)は食事と言う意味です。

日本語のダイエットとは違います。

 

引用元

Ein, Natalie, Bonnie Armstrong, and Kristin Vickers. “The effect of a very low calorie diet on subjective depressive symptoms and anxiety: meta-analysis and systematic review.” International Journal of Obesity (2018): 1.

 

論文は下のリンクから。無料はAbstractのみです。

International Journal of Obesity (2018)

 

 

 

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