糖尿病は怖い
いろんな重病の原因になる糖尿病。
糖尿病は進行すると失明したり、足が壊死したり・・・。
こわいこわい。
心臓病や脳卒中の原因にも・・。
こわいこわいこわい。
さらに、脳の損傷を引き起こし抑うつ、認知症などの原因にも・・・。
こわいこわいこわいこわい。
糖尿病には1型と2型があります。
生活習慣病と言われるのは2型糖尿病です。
脳損傷などを引き起こしていくのも2型糖尿病です。
生活習慣病は、食事、運動、喫煙などの生活習慣によって
だんだんと進行していきます。
だからある日突然「糖尿病」になるのではなくて、
「糖尿病」と診断する前には、糖尿病になりそうな状態になります。
糖尿病とは言えないけれど、健常とも言えない。
そんな状況が「糖尿病予備群」です。
では、糖尿病によって起こる脳への影響は、
糖尿病予備群の時から起こっているのでしょうか?
Diabetes Careという糖尿病専門誌に掲載された論文からです。
糖尿病予備軍も怖い
健常な人1373人
糖尿病予備群347人
2型糖尿病507人
が研究に参加しています。
平均年齢は59.2歳、48.3%が女性です。
脳の状態はMRIを使って調べています。
その内容は、
ラクナ梗塞(小さな脳梗塞)があるのか。
白質の高吸収域の大きさはどうか。
無症候性の微細な脳出血があるか。
脳の萎縮の程度はどうか。
です。
「白質」というのは脳の神経線維が通っている部分です。
「高吸収域」とはMRIで水分が多い部分のことです。出血などを示します。
以上を調べたら次のような結果になりました。
糖尿病の人は健常な人に比べて、ラクナ梗塞がある確率は1.69倍高いという結果でした。
フムフム。やっぱり糖尿病だと健常者よりも脳梗塞が起こりやすそう。
そして糖尿病予備群では・・・
健常な人に比べてラクナ梗塞がある確率は1.61倍高かったのです。
糖尿病と予備群でほとんど変わらず、
予備群でも脳損傷が進行している可能性があるという結果でした。
その他、糖尿病および予備群では健常群に比べて、
白質の高吸収域が大きく、白質が小さいということがわかりました。
糖尿病の人が脳の損傷を引き起こすことは明らかですが、
糖尿病予備群の人も脳の損傷と関係があることがわかりました。
血糖値が上がり始めたころにはもう危ない。
論文では脳を守るためにも血糖値の管理が重要だと言っています。
糖尿病はサイレントキラーと言われていて、
気づいたころにはかなり進行している病気。
私も糖尿病気質。気をつけよう。
引用元
van Agtmaal, Marnix JM, et al. “Prediabetes Is Associated With Structural Brain Abnormalities: The Maastricht Study.” Diabetes care 41.12 (2018): 2535-2543.
ここからAbstractのみ読めます。