大学教員が1か月在宅勤務をしてみたー在宅勤務の利点欠点・必要なものー

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大学教員の仕事は教育と研究だと思っています。

違っていたらごめんなさい。

それ以外の仕事も多いので実際はわかりません。

 

今は「研究」の仕事はデータ整理や論文を書くことしかできません。

「宣言あけ」までに英論文1つは出したい。

論文を書いたところで欧米の雑誌編集機関がどれほど機能しているかわかりませんが・・。

 

さて、大学には今学生が来ません。

 

しかし「教育」の方の仕事はオンラインでズンズンと進んでいます。

 

ここ2週間、大学には行っておらず在宅勤務をしています。

実際の在宅勤務はもっと前から始まっていたわけで、在宅を基本的な勤務地にし始めてかれこれ1か月。

 

なんだか在宅勤務に慣れてくると、

大学教員が決められた時間に大学に行く必要って本当にどこまであるの??と思います。

いや、在宅勤務が始まる前から思ってましたが。

 

さて、せっかくなので在宅勤務の良いところ悪いところ、そして在宅勤務に必要なこと(大学教員版)をまとめてみました。

在宅勤務の良いところ

 

1.睡眠時間が増える

「通勤」の時間がごそっとなくなるわけです。

私は通勤に往復4時間かかりますので、マルっとその分の時間が自宅での時間に❤

在宅勤務が始まる前は平日の睡眠時間は4時間程度ですが、今は6-7時間は寝ています。

子どもと一緒の時間に寝られることも多くなりました。

これは本当に素晴らしいことです。

 

2.急な仕事の中断がない

これは教員あるあるかもしれません。

仕事がノッてきた!って時に、

 

トントントン!

 

研究室のドアをノックする音。

そして仕事が中断され、また元の仕事に戻ってもノッてこない。

こんなことは在宅では起こりません。だれもノックしてくれませんから。

 

3.子どもとの時間、家族との時間

在宅勤務だと残業、電車の遅延、長話などの理由で帰宅が遅くなるということがありません。

晩ご飯を家族そろって食べたり、子どもと遊んだりお風呂に入ったりする時間が作れます。

 

4.部屋がきれいになる

私は仕事をするスペースはできれば綺麗にしておきたいのです。

ただ、自宅の自分の机の上はいつも散乱状態。台風が通った後のようになってます。

しかし、その自宅の自分のスペースが仕事場になるわけなので、やっぱり少し綺麗にします。

机の上や周りが片付きました。

とても気持ちがいい。

 

5.日焼けしない(日焼け止めを塗らなくていい)

私は外に出るのは大好きですが、絶対に日焼けをしたくない。

日焼け止めは必須なんですが、こう何日も外に出ないと日焼け止めを塗る必要もありません。

心なしか顔が白くなったような。

少しくらいは日光浴をした方が良いかもしれないですけどね。

 

在宅勤務の悪いところ

 

1.お金がかかる

これが一番意外でした。とにかくお金がかかる。

まず、授業や仕事をするための環境整備。

この環境整備にはいろいろなものが含まれます。

パソコン関係、オンライン授業に必要なもの、文房具などが主なものです。

そして通信費。

普段なら内線で済むところを携帯電話で話す必要があります。

普段なら大学の電話からかける外部への電話を自分の携帯でかけなければいけません。

そしてそして、消耗品。

紙、紙、紙、紙、インク、インク、インク・・・。

自宅のプリンターのインクなんて年賀状を印刷する時に交換する程度だったのに、

今はすさまじい勢いで、

「インクが少なくなりました(マゼンタ)」

のようにアラートが出てくる。

何につかってんねん。マゼンタ

さらに、電気代。

仕事で使うのはパソコン、携帯、プリンターなど電気をたくさん使うものばかり。

部屋の電気も気にしていましたが、LEDなのであまり気にしなくて良さそうです。

とにかく細かいお金がたくさんかかります。

 

2.腰が痛い。姿勢が悪くなる。

日に日に姿勢が悪くなっている気がします。

そして一日中、あまり柔らかくない椅子に座っているので腰が痛い。

というか、全身のあちこちが痛いです。

意識的にヨガや筋トレなどの運動をしないと本当にまずいと思います。

 

3.運動不足

通勤や授業での活動量って非常に大きかったんだと思います。

とにかく今は一日の歩数は3桁。

これは「非活動」状態です。

もう測るのも嫌になったので測っていません。

 

4.授業の準備がめんどくさい

対面授業では、学生の反応を見ながらいろいろその場で対応もできるのですが、

遠隔授業ではそうはいきません。

できる限り学生側の環境での差をなくすために、

資料の事前アップロードと、パワーポイントなどを使った動画講義の準備が必要です。

それがめんどくさい。

動画をとる→確認するだけで普通の授業準備の2倍以上かかります。

めんどくさい。

対面授業はもしかしたら教員のためにあるのかもしれません。

 

5.授業中の小ネタが使えない

やっぱり対面授業の中で、講義形式のものって教員のどうでもいい話が一番頭に残ってますよね。

話していても学生の反応も良いから、どうでもいい話(本当はどうでも良くない話)や小ネタを挟むのですが、

動画を使った講義では、どうもやりづらい。

だって学生が笑ってくれてるとか、こっちを向いてくれてるとかわからへんのやもん。

それは寂しい限り。

ただしこれも、教員のエゴですね。

 

在宅勤務をやってみてそれなりに良いところと悪いところがあるのはわかりました。

しかし、これは私が在宅勤務の環境がある程度整っているから言えることなのかもしれません。

在宅勤務に必要なものを少しだけ紹介します。

 

在宅勤務に必要なもの

 

1.ひとりになる環境

一人の部屋でなくても良いと思います。一人になる環境は絶対必要です。

リビングで授業の準備やウエブ会議なんてできません。

私は2階の寝室に2畳程度の書斎スペースがあるので、そこで仕事をしています。

妻の理解もあり、娘が2階に上がってくるのを阻止してくれています。

ただ、私が自宅で仕事をしているのが娘にバレるのは時間の問題だと思います。

 

2.ネット環境

オンライン会議システムなどは急ごしらえで揃えられますが、自宅のネット環境はすぐには整わないかもしれません。

光回線やWiFiなどのネット環境はとても大事。

私の自宅ではパソコンやスマホの他、テレビやプリンター、太陽光発電など多くのものがWiFiで繋がっているので、WiFiが調子悪くなったらどうなってしまうのだろう・・と不安ですが。

今のコロナ禍の中、WiFiは最重要アイテムですが、

災害時などは結局アナログが強いのかもしれません。

 

3.オンライン授業に必要なもの

Webカメラ付きのパソコンは必須だと思います。

ただ、パソコンに内蔵されているマイクでは、講義動画などを撮るときはノイズが多い気がします。

下の画像のような感じのヘッドセットは、指向性マイクやノイズキャンセリング機能などもついておりとても重宝しています。

片耳ヘッドホンになっているのも、周りの音が聞こえなくなることもないのでとても良いです。

 

あと、オンライン授業で重宝しているのが、電気スタンドです。

なんのこっちゃと思うなかれ。

首が自由に動くタイプのスタンドがあると、

自分の顔や手元など自由に明るさを調節できるのです。

光の微妙な当たり具合によって、Webカメラへの映り方はだいぶ変わります。

会議ではどうでもいいですが、授業で手元を見せたい時とかは重宝します。

 

そして、私が大好きなのがペンタブ

リアルタイムの遠隔授業をする時に、

ペイントやパワーポイントなどの自由描画ができる画面を共有することで、

ホワイトボード代わりになります。

好みによりますが、私はパソコンで絵を書くので以前から使っているためペンタブが素晴らしく使いやすいのですが、

マウスでできなくはないです。

 

だいそれたテーマで在宅勤務に必要なものを考えましたが、

良く考えてみるとそんなに必要なものって多くないですね。

 

あまりハードルは高くないのだと思います。

環境さえ整っていれば。

 

在宅で働くということは、

自分が感染を広げないために正しい働き方しているのだという意識が最も大切なのかもしれません。

 

在宅では働けない職種の人もたくさんいます。

在宅で働ける人が在宅で働くことで、

社会全体として人が集まることを減らすことになります。

そして、長い目で見て社会への負荷を減らすことになるのでしょう。

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