妊娠高血圧症。
妊娠に伴う病気で、妊婦が高血圧を起こし母子ともに危険な状態になります。
なぜ高血圧症を引き起こすのかなどはわかっていません。
早産や脳性まひなどの原因にもなっています。
さて、晩婚化、出産年齢の高齢化が進み、妊娠に伴う高血圧を発症する人が増えているみたいです。
増えているみたい・・・???
本当はどうなのでしょうか。
アメリカで行われた研究を紹介します。
ここ数年で妊娠高血圧症患者が急増??
Hypertensionというアメリカ心臓学会が発行する高血圧に関しては世界で最も権威のある雑誌に載っている研究です。
1970年から2010年までに妊娠に関連する入院患者のデータ1億5千万人以上を分析しています。
アメリカって出生数多いんですね・・・。
妊婦の年齢は15-49歳。
この期間の妊娠高血圧患者の数と関わっている要因を調べています。
人種、出産週数、年齢などと共に高血圧の有無を調べています。
ここで高血圧とは、収縮期血圧(最高血圧)140mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)90mmHg以上と定義しています。
もちろん同時に出産時のリスクを上げる肥満や喫煙についても調べています。
どの程度の妊娠高血圧患者がいたのでしょうか。
高血圧だった妊婦は全体の0.63%でした。
その中でも黒人は白人の2倍の高血圧の人がいました。
しかし、この割合を年齢と時期別にみてみると・・
1970年では高血圧の人の割合が0.11%だったのに対し、
2010年では1.52%にまで増え、約13倍増えていることが分かりました。
そしてこれは年間約6%の割合で妊娠高血圧の人が増えていることになります。
その増加の割合は黒人よりも白人の方が大きいことが分かりました。
近年になるにつれて妊娠高血圧症患者が急激に増えていることがわかったのです。
そしてこの妊娠高血圧の増加には肥満や喫煙は影響していないこともわかりました。
つまり、近年になり妊娠高血圧症の人が増えたのは、肥満患者が増えたから、または喫煙者が増えたからという理由ではないのです。
おそらく、出産年齢が高くなったことが、妊娠高血圧症患者が増えていることの原因と言えそうです。
出産年齢の高齢化はアメリカもそうですが日本でもかなり進んでいます。
今どきは初産が40歳代という事も多くなりました。
今話題のイケメン新米大臣と斜め45度美女の大物カップルもそうですね。
妊娠高血圧は原因が分かっていない急性の病気で、母子ともに危険な状態になる大変怖い病気。
妊婦の高齢化が進んでいる今、妊娠高血圧に関する知識の普及と妊婦の血圧測定が徹底されるべきだと思います。
引用元はこちら。
Abstractのみ読めます。