学会は中止か延期かオンラインか

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世界中で新型コロナウイルスの影響を受けていない人はいないと思います。

誰もが多かれ少なかれ影響を受けていると思います。

 

私も影響を受けております。

 

6月と言えば国際学会のシーズン。

もちろん今年はいつも通りの学会はありません。

 

毎年、5月か6月を皮切りに、12月ごろまで学会は目白押しで続きます。

 

多くの研究者たちが集まり、最新の知見を共有して討論する場。

それが学会です。

 

学会は自分の考えを発表する場でもあり、研究者仲間を見つける出会いの場でもあります。

学会の選び方と参加の仕方

 

しかし・・・

 

今年はもちろん、集まっての学会は軒並み中止になっております。

秋に開催予定の学会で、演題募集が始まり予定通りに・・・というのも一部ありますが。

ほんまにやるのか??

 

さて、ほとんどの学会が開催を見送るのですが、

その対処は様々で、

一部は中止、一部は来年に延期、一部はオンラインで開催という状況です。

 

学会の開催頻度にもよりますが、

毎年開催の学会は多くが中止またはオンライン開催となり、

2年や3年に一度開催の学会は来年に延期と言うのが多い気がします。

 

 

「中止」「延期」「オンライン」それぞれ参加者へはどんな影響があるのでしょうか。

考えてみました。

学会は中止か延期かオンラインか

 

学会は開催する団体があり、参加する人がいて成り立ちます。

開催する側としては、採算の問題、場所の問題、Web環境の問題、参加者の安全の問題など考えなければいけないことは山ほどあって、

1年くらい前から準備をしてきて、

それなのに、中止、延期、オンライン・・・

どのような方策をとるにしても苦渋の決断です。

 

私も学会を企画・運営したことがあるので、ちょっとは気持ちがわかります。

ただ、この記事では参加者視点で考えたいと思います。

 

「中止」になった場合

参加者としては残念な気持ちが大きいですが、仕方がありません。

健康を損なっては研究どころではありませぬゆえ。

中止になった場合、2つのパターンがあります。

ひとつはすでに提出して採択された抄録が、出版される場合(オンライン含む)。

これは、一応研究者としての「業績」に残りますので、参加者の利益が大きいと思います。

おそらく参加費はかからない場合が多いと思いますので。

学会で予定していた参加費、交通費などの研究費を、他のことに使えるのもメリットかもしれません。

発表と討論によって得られるものはなくなってしまいますが。

 

もう一つのパターンが「採択された抄録もなかったことになる」パターンです。

私がいつも参加している学会ではこのパターンはありませんが、

このパターンの場合は一生懸命書いた抄録がなかったことになります。

ただ、考え方を変えてみれば、同じ抄録でまた発表ができますので、

研究者の不利益とまでは行かないと思います。

 

もし、このパターンで参加費を支払い済なのに全く返ってこないなどの場合は、その学会自体を疑った方が良いと思います。

捕食雑誌とともに、捕食学会も問題になっております。

 

次に「延期」の場合です。

意外に延期と言うのは、研究者にとって厄介な判断ではないでしょうか。

学会では基本的に最新の知見を発表しようと思う人が多いと思います。

もし、競争率の高い分野で研究をしていた場合、

1年間学会が延期されたという事は、1年間、最新の知見を他人に預けたまま発表できずにいるということです。

その間に他の学会などで同じ内容が発表されてしまったら、自分の研究は最新の知見ではなくなります

そのため、学会が延期になった場合は大急ぎで論文にした方が良いと思います。

また、延期になることで科研費の期限を越えてしまったりすることも多く、経済的にも悩ましい事態が起こります。

 

そして「オンライン学会」の場合

 

学会は開催されるし、自分が発表する場は確保されるので大きな問題はないと思います。

業績としても問題ないと思います。

ただ、討論や出会いと言う視点ではどうしても対面に勝るものはないかもしれません。

・・・というのは国内で開催される学会の場合です。

 

私の行こうと思っていた国際学会もオンラインになりました。

 

その学会はオーストラリアで開催予定だったため、今年は時差ぼけしなくて良いなと思っていたんです。

 

しかし、コロナ禍によるオンライン化。

 

その結果、なんと・・・

 

時間で学会が開催されることになりました。。。

 

 

 

まじかよUnited States。

 

 

 

 

開会セレモニー講演が、日本時間の23時からで、

シンポジウム午前0時半から、

口述発表セッション午前2時から。

 

 

ワールドカップかよ。

 

 

草木も眠る丑三つ時の口述セッション・・・

 

 

考えただけで眠たい。

一応参加しますけどね。

出張でもないので次の日勤務やし。授業やし。

 

せめて元の開催地域の時間で開催してほしかった・・。

協会の本部がアメリカだからしょうがないと思いますが。

 

というわけで、国際学会のオンラインは、在住地域による不利益が大きくなる可能性が高いです。

 

 

飛行機に長い時間乗るのも辛いけど、

やっぱり集まって開催するのが良いですね。

きっと。

学会発表 口述発表とポスター発表の違い

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