3歳児の図書館デビュー戦

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図書館

 

本好きにとって

そこは天国であり、

聖地であります。

 

本好きの両親から生まれた娘ブリちゃんは、

遺伝的要因、環境的要因が相まって、

やはり本が大好き。

 

3歳になったブリちゃん。そろそろ図書館に連れて行こう。

 

毎日絵本を読む娘。

2歳のころから絵本の内容を覚えて、文字は読めないくせに絵本は読むことができます。

3歳になった今、絵本の絵を見ながら自分で物語を創作しています。謎の物語を。

 

街中で本屋を見れば、突撃し軽く1-2時間は滞在する。

「帰ろう」と言うとイヤイヤ期に戻ったかのような大騒ぎ。

 

本が並んでいるだけで興奮する。

私もその気持ちは良くわかります。

本屋では、「今日は買わないよ」とか「その本は開けたらあかん」とか言い聞かせなければいけません。

 

図書館はどうでしょう。

立ち読みも座り読みもし放題。

決められた数であれば何冊でも借りれるのです。

それも無料で。タダで。無料で。

 

図書館に連れて行かないわけにはいきません。

 

しかし私も図書館なんて長いこと行ってへん。

今どきの図書館事情は知らんけど、おそらく「静かな」空間であることに変わりはないでしょう。

延々と大声でおしゃべりをする娘を連れて行くのは気が引けていました。

 

3歳も半分を過ぎるころ。ついに私は決断しました。

 

約束1「図書館は静かに本を読むところだから、大きな声を出してはいけない」

約束2「図書館は遊ぶところじゃないから、走り回ってはいけない」

この二つを約束させ、図書館に連れて行きました。

 

図書館に着き、まずは受付でカードを作ります。

私のカードとブリちゃんのカードを登録。

住所や名前を書いていると、

 

「あっ!!絵本がいっぱいある!!!!」

特大の声を出して、

 

どどどどどど・・・・・!!!!

と児童書コーナーへ走り去っていきました。

 

いきなり約束1と約束2を破るダブルプレー。

 

それに対して、

「まだ行ったらあかん!登録してからや!!」

と私も大きな声。

 

スリーアウトです。

 

あーあー。

最悪の図書館デビュー戦だぜ。

 

恐る恐る受付の司書さんを見ると・・・

 

ニコニコ笑っている。

 

「本が好きなんですね」ニコニコ😊

 

 

神対応。

 

 

本の女神

 

 

しぶしぶ戻ってきたブリちゃんと一緒に登録を済ませ、

本の女神から新しい図書カードを受け取ります。

 

これは夢のカードやで、ぶりちゃん。

このカードは何冊も本が借りれる魔法のカード

しかも、毎月27日に魔法が切れて多額の請求が来ることもない。

そんな夢のカードをあなたも持つことができるのよ。嬉しいでしょ、ぶりちゃん。

幸せだね。ブリちゃん。

 

「ねぇねぇ、ぱぱ!!早く行こうよ!」

 

はいはい。

大きい声を出さないでね。

 

 

まずはもちろん児童書コーナー。

 

市で一番大きな図書館です。

 

児童書のコーナーも広い広い。

 

「も~!こんなにいっぱい絵本があったら、わからないよ~!!」

と、一人前に文句を垂れていますが、

後ろから見ても頬っぺたが上がっているのがわかり、とても嬉しそうなブリちゃん。

大きな声出さないでね。

 

「広いね~!!どこから行く~!?」

ここは遊園地か!

大きな声出さないでね。

 

「あっ!!ノンタンだ!!!」

ノンタン!!?

ノンタンのシリーズはたくさん家にあります。

図書館でさっそくノンタンを見つけ、10冊ほど手に取っているブリちゃん。

ほとんど読んだことあるやないか!

なんでこんだけ本がいっぱいあってノンタンやねん!!

で、大きい声出すなや!!!

 

 

本を広げて読めるところで、ノンタンを一通り読んで、

その後は次から次から新しい絵本を選んでは読みます。

 

よかった。ノンタンだけで終わらんで。

 

そして、得意の創作物語を始めました。

 

はじめは小さな声で読んでいても、次第に声が大きくなる。

 

しかも読んでいるのは本の内容とは異なる謎の物語

 

近くにいた小学校低学年くらいの女の子が、

不思議そうな顔で見ています。

 

謎の創作物語が終わったら、次は紙芝居を見つけて大喜び。

 

そして、紙芝居を持ってきました。

 

そのタイトル「日本文化の変遷」

 

なんじゃそりゃ??また壮大な紙芝居を持ってきたな。

紙芝居っていろんなのがあるのね。

 

 

そしてブリちゃんは嬉しそうに、

「紙芝居かみしばいパチパチパチパチ♬ 嬉しい話。楽しい話・・・・・♬」

と言う具合に紙芝居の歌から始めます。

 

そして「日本文化の変遷」が始まりま・・・・と思ったら、

謎の創作紙芝居。

アンパンマンやらドラえもんやらが出てくるワンダー物語。

うん、ある意味日本文化の変遷やな。

 

さっきまで不思議そうな顔で見ていた小学生の女の子は、

耐えきれなくなったらしく走り去っていきました。

走ったらあかんよ~

 

ごめんなさい。

今日がデビュー戦なので許してください。

 

 

しかし、だんだんと声の大きさにも気をつけられるようになり、

自分の身の丈に合った紙芝居を選べるようにもなり、

私とブリちゃんの図書館デビュー戦は調子が出てきました。

 

閉館まで残り10分のころ、

ブリちゃんは紙芝居を3冊と本を7冊の計10冊を借りるために選びました。

借りれる最大冊数まで早速選ぶとは、さすがわが娘。

 

しかし、もう一冊借りたくなった様子。

 

「ひとつのカードで10冊までやで。今度にしよ」と言うと、

「ぱぱのカードがあるでしょ!?」

 

あんたは図書館通いのベテランか!

 

ぱぱのカードでは、ぱぱの本を借りるんや!

 

自分の領域を侵されてたまるか!

 

ということで、残り5分で意地で自分が借りる本を2冊選びました。

 

そしてブリちゃんが10冊、私が2冊をカウンターにもっていき、

先ほどの本の女神に手続きをお願いします。

私の2冊も私のカードで手続き。

 

「ぱぱ本当にその本いるの??」

 

 

うるさいわ!!!

 

 

 

帰宅してから、思いっきり大声で紙芝居や本を読んだのは言うまでもありません。

紙芝居の歌も。

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